ページ番号1001471 更新日 平成30年2月16日
ハイバーニア油田はいばーにあゆでん
- 英語表記
- Hibernia oilfield
- 分野
- 油・ガス田
カナダ東部、ニューファウンドランド州セントジョンズの東方約 315km (最短離岸距離 115km )の大西洋陸棚(水深 101m )に位置する、北米大陸大西洋岸最大の油田。
モービル社(現在のエクソンモービル社)を中心としたコンソーシアムによって 1979 年に発見され、1997 年に生産が開始された。海上施設は集油能力を持つ巨大な耐氷型プラットホーム 1 基。生産された原油はプラットホーム下部のタンクに蓄えられ、3 隻のシャトルタンカーでにより順次搬出される。
地質区としては東ニューファウンドランド盆地内のジャンヌダルク盆地(リフト盆地)に属し、集油形態は断層によってブロック化された背斜構造。主油層はジュラ紀~白亜紀の砂岩(ハイバーニア層)で、深さは約 3,800m 。究極可採埋蔵量は油 11 ~ 18.5 億バレル、ガス 2 兆立方フィートと見積もられている。原油はパラフィン基で、比重 31.0 ~ 34.6°API、イオウ分 0.29 ~ 0.89%、流動点 + 6 ~+ 12 ℃。
産油量は、2000 年以降 20 万バレル/日台で推移している。これまでの生産推移から見て、2003 年末における累計生産量は 5 億バレル前後と推定される。
主文献『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989)、“Petroleum Resources of the Jeanne d' Arc Basin”(1992)
(齊藤 隆、2006 年 3 月)