ページ番号1001482 更新日 平成30年2月16日

発見コストはっけんこすと
英語表記
finding cost
同義語
ファインディング・コスト [ ふぁいんでぃんぐ こすと ]
分野
その他

1 バーレルの可採埋蔵量の発見にどれだけの原価がかかっているかについては、関係するあらゆるデータを持っている個々の会社が計算法を工夫すればかなり真実に近い値を求めることができるかもしれないが、埋蔵量発見のプロセスの実情からすれば、真の発見コストを的確に把握することは極めて難しい。1980 年代に入ってから米国で発見コスト(findlng cost)と呼ばれるものが発表されるようになったが、これはある年の探鉱・開発支出を同じ年の発見量で除した数値である。これは到底理論的な意味での発見コストとは考えられず、この種の数値を調査発表している調査会社は「発見コスト代用値(surrogate finding cost)」と称している。米国でこのような数値が発表されるようになったのは、石油会社に対して有価証券報告書に毎年石油・ガスの埋蔵量と探鉱・開発支出額とを記載するよう義務づけられたことによる。投資額と発見量とを関係づけるに当たって石油とガスのコスト区分は不可能で、また開発投資による埋蔵確認の割合は大きいので、いわゆる「発見コスト」は石油とガスとを合計(ガスは 6,000cf= 1 バーレルとして加算)した量についてのものであり、コストには開発費も含める例が多い。また発見量としては試掘による発見量と探・採掘による拡大量および回収率向上による増量のほか、既知鉱量の修正量を含める場合と含めない場合とがあり、発表者によっては異なる数値が注釈なしに提示されることがあるので注意を要する。