ページ番号1001554 更新日 平成30年2月16日
ビットびっと
- 英語表記
- bit, drilling bit
- 同義語
- drilling bit [ drilling bit ]
- 分野
- その他
坑井掘削において坑底部で岩石を破壊するための坑内機器。
ドリル・ストリングの先端に取り付けて、回転と荷重をかけることによって岩石を破壊する。石油・天然ガス坑井の掘削には直径26インチ~3インチ程度のビットが用いられる。ビットは回転部品の有無によってローラー・ビットとフィックスト・カッター・ビットに大別される。ローラー・ビットはローラー・コーン・ビットやトリコーン・ビットなどとも呼ばれ、回転可能な3つの円錐状カッターの表面に多数の刃先が配置されている。刃先の種類によってミルドツース・ビットとインサート・ビットに分けられる。ビットの回転に伴ってコーンが回転し、刃先による打撃と引きずり作用によって掘削する。フィックスト・カッター・ビットは、ダイヤモンドチップをビット表面に多数埋め込んだタイプのビットで、ドラッグビットやダイヤモンドビットとも呼ばれる。多結晶人工焼結ダイヤモンドを用いたPDCビットと天然単結晶ダイヤモンドを用いたナチュラルダイヤモンドビットがあり、それぞれ特徴的な刃先の配列をしている。フィックスト・カッター・ビットはビットの回転に伴って、岩石表面を刃先で削る作用によって掘削する。現在用いられるビットはいずれのタイプも先端に掘削流体が噴出するノズルが取り付けられていて、破壊された岩石の掘屑を効率的に坑底から除去することができる。
(長縄 成実、2009年3月)