ページ番号1001922 更新日 平成30年2月16日

ACG油田acg ゆでん
英語表記
ACG oil field
分野
油・ガス田

 旧ソ連邦アゼルバイジャンの沖合に位置するアゼリ(Azeri)、チラグ(Chirag)、グネシリ深海部(Deep Water Guneshli)の総称。実際には1つの雄大な背斜構造を持つ巨大油田であり、確認可採埋蔵量は54億バレル、現在の生産量は日量約90万バレルである。
 ソ連邦崩壊後、自国の技術では開発できないことから、アゼルバイジャンはACG油田開発を外資に開放し、早くから欧米メジャーズが中心となって開発権益の獲得交渉を行なったが、アゼリ、チラグ、グナシリ深海部についてそれぞれ進められていた権益交渉を一本にまとめることで成立の運びとなった。
 生産された原油の大半は、バクー郊外のサンガチャルターミナルから、BTCパイプラインを経由して、トルコのジェイハン・ターミナルから船積みされて、出荷されている。その他にも一部の原油はパイプラインでグルジアのスプサやロシアのノボロシスクに輸送され、そこで船積みされたり、グルジアのバツミまで貨車で輸送されて船積みされたりしている。
 なお、参加企業とその権益比率は以下の通り。

East-Azeri-platform

 油田の生産量を維持するための追加投資(Chirag Oil Project)が開始され、埋蔵量や生産量がさらに増加する見込みとなっている(2010年5月現在)。

(古幡 哲也、2010年5月)