ページ番号1001937 更新日 平成30年2月16日
C-1 化学c-1 かがく
- 英語表記
- C-1 chemical industry
- 分野
- その他
メタン(CH4)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)など炭素を一つしか含まない物質(C1 化合物)を原料として、炭素数 2 個以上の化合物を合成する化学工業の総称。
石油危機を契機に化学工業の石油依存度を下げるため、石油以外の炭素資源であり豊富に存在するが化学原料としてあまり利用されていなかったこれらの C1 化合物を用いて、従来ナフサを原料とするエチレン、プロピレンなどより合成されていた石油化学製品を合成することを目的としてこの分野の研究開発が盛んになり、1980 年度からは工業技術院の大型プロジェクトとしてとりあげられている。C1 化合物のなかでも、石炭、重質油、オイル・シェールなどの部分酸化、水蒸気改質や、製鉄所の副生ガスから大量に入手可能でかつ反応性に富む一酸化炭素を出発原料とする合成方法の開発が主流である。一酸化炭素を原料とする場合、製品も含酸素化合物が有利であるので、図のようにアルコール、脂肪酸の製造法が開発されている。また一酸化炭素から輸送・貯蔵が容易なメタノール経由での合成プロセスの開発も盛んであり、ゼオライト触媒を用いたメタノールからエチレン、プロピレン、ブチレンを製造するプロセスも開発されている。