ページ番号1001977 更新日 平成30年2月16日

LNG 冷熱利用lng れいねつりよう
英語表記
cold potential recovery from LNG
分野
その他

LNG の持つ冷熱エネルギーの利用。
約-162 ℃の液化天然ガス(LNG)は、通常 LNG 受入基地で再ガス化されて、需要家に供給される。この際に LNG の持つ冷熱エネルギーの大部分は、海水や空気などの加温流体に放出される。 LNG 1 トンを再ガス化する際に放出される冷熱エネルギーは約 48 メガジュール(約 20,000 kcal)にも達する。この冷熱エネルギーは、未利用エネルギーとして可能な限り有効利用することが課題となっている。
LNG は利用できる冷熱の温度レベルが-162 ℃から常温付近までと広範囲なため、利用方法としては、(1) 冷熱発電、(2) 空気液化分離(深冷分離)、(3) BOG 再液化、(4) ドライアイス製造、(5) 食品冷凍・冷蔵、(6) 低温粉砕などが実用化されているほか、最近では、医療用原料としてメタン中の炭素安定同位体の分離にも利用されている。
LNG 冷熱利用促進には、ガス供給量と切り離せない関係がある。冷熱利用して気化したガスは必然的に都市ガスもしくは発電用として送出せざるを得ないので、一般的に供給量が低下する夜間送出量が上限となって冷熱利用可能量が制約を受けることになる。
一方、LNG 製造(液化)に要したエネルギーを回収するという観点では、受入れ基地では LNG という液体の状態で昇圧しガス送出していることで、昇圧ポンプの動力費を大幅に低減できている。エクセルギーという尺度で評価をすると、冷熱エネルギーの約 50 %は送出圧力の形で活用されているという試算もある。

(曹 裕隆、2006 年 3 月)