ページ番号1001991 更新日 平成30年2月16日

Methanol to olefinmethanol to olefine
英語表記
methanol to olefine
略語
MTO
分野
その他

 メタノールからオレフィン系炭化水素を合成する方法、Methanol To Olefine(MTO)。
 オレフィン系炭化水素は、エチレン系炭化水素ともいわれ、エチレン(CH2=CH2)、プロピレン(CH2=CH-CH3)などのように、二重結合1個を持つ不飽和炭化水素で、一般式 CnH2n で表される。不飽和結合を持つため、反応性が高いので、各種炭化水素、酸、プラスティックなどの合成用原料としての需要が多い。
 従来オレフィンは、原油の精製過程で、ガソリン留分のうち商品価値の高い軽質分を除いたナフサと呼ばれる中重質留分を分解して製造されていたが、原油価格の高騰を背景に、天然ガス資源の開発手法の一つとして、天然ガスから得られるメタノールを原料として合成する技術の開発が進められてきた。米国のUOP社によるMTOプロセス、ドイツのLurgi社によるMTP(Methanol To Propylene)プロセスなどがあるが、いずれも商業プラントとしての実証はこれからである。天然ガスからメタノールへの転換は既に世界的な産業分野として確立しており、しばしば供給過剰による市場価格の低下が起こっているが、オレフィン、特にプロピレンの需要は拡大が見込まれており、技術上のリスクはあるものの、MTOに対する市場の潜在性は高いとされている。
 本技術は、従来のオレフィン原料であるナフサ価格の高騰、中東諸国を中心とするガス田のエタンからのエチレン製造・輸出プロジェクトによるオレフィン供給のアンバランス化(すなわち、エチレン供給が多く、プロピレン供給が少ない)、中国を中心とするオレフィン需要の急増等を背景に注目される。

中小天然ガス田マネタイゼーションの新展開 ~新しい開発手段の特徴と可能性について:試論~(石油・天然ガスレビュー、2005.9 Vol.39 No.5)

(森島 宏、2010年5月)