ページ番号1002020 更新日 平成30年2月16日
- 英語表記
- Standard Oil Company (Ohio)
- 略語
- SOHIO
- 分野
- 企業
英国の British Petroleum(BP)が 55 %所有する米国内一貫操業企業である。
Sohio 一社のみでメジャーズに匹敵する規模を有する。1983 年の全米石油企業ランキングで、原油埋蔵量第 2 位、原油生産量第 5 位、純益第 6 位と、Mobil、Texaco、Gulf を凌駕{りょうが}、BP の重要な収益源泉となっている。元来 Sohio は、1870 年にロックフェラーが最初に創設した石油企業であり、スタンダード・トラストの中核企業であった。
しかしロックフェラー・グループの中心が Jersey Standard に移行するとともに、オハイオ州を中心とするローカルな精製企業に転じ、以後合併・買収を繰り返しながら一貫操業化を図ってきたが、第二次世界大戦後に至るまでローカルな精製中心企業の域を出得なかった。転機となったのは 1970 年のノーススロープ開発を目的とする BP Oil Corp. の合併である。Sohio 自身上流部門強化のため 1948 年にアラスカ開発に参入していたが、BP から、同社が 1965 年に獲得したノーススロープの広大な鉱区の権益を取得し、一方、それと引き換えに BP は、原油生産量増大とともに所有シェアを拡大させていくことを条件として Sohio 株を取得することになった。これによって Sohio は上流の弱体を克服し、BP は、Sohio の販路とともに米国本土での事業拡大の橋頭堡{きょうとうほ}を得た。その後ノーススロープ開発の進展とともに Sohio の事業内容は拡大し、BP の持株シェアも契約限度の 55 %に達した。Sohio は有力な原油卸売企業として高収益を上げ得たが、ノーススロープ動向に決定的に左右されることが今後の経営上の問題となろう。(→BP p.l.c.、→国際大手石油会社)