ページ番号1002027 更新日 平成30年2月16日
- 英語表記
- TOTAL SA
- 略語
- TOTAL
- 分野
- 企業
フランス系の石油メジャー。
ともにフランスの国策企業として設立されたTOTAL CFP(トタール)と ELF(エルフ)の 2 社、およびベルギーの石油会社であった Petro Fina(ペトロフィナ)の 3 社の合併により設立された。合併は、1999 年にまず TOTAL CFP が Petro Fina を買収することで行われ、社名を TOTALFINA(トタールフィナ)に、次の年の 2000 年に TOTALFINA が ELF を買収し TOTALFINAELF(トタールフィナエルフ)が誕生した。本社はフランスにおかれ、2003 年に社名を TOTAL SA(トタール)に変更した。
TOTAL SA は、1924 年にフランスが獲得したイラクの IPC の権益 23.75 %を保有、開発するために、政府出資 35 %の企業として設立され、その後イラク以外のフランスの国際権益を支配下に収め成長した企業である。フランス政府の株式所有は 1992 年まで続いたが、同年に行われた TOTAL SA の株式分割により政府保有比率は 5.4 %に減少した。
一方の ELF は、1940 年、および 41 年にそれぞれ設立された 100 %国営開発会社 RAP と、政府および CFP が各々出資していた半官半民の開発会社 SNPA 、および 1945 年に政府機関の石油探査局により設立された BRP の 3 社が、その前身である。BRP は TOTAL SA 同様フランス国外での石油探査を目的として設立された会社であるが、RAP、および SNPA は 1939 年にフランス南西部で発見されたガス田の開発のために設立されたものである。その後、この 3 社は、政府主導の開発事業遂行体制の整備のため、まず 1966 年に、RAP と BRP が統合され、100 %政府出資の国営企業 ELF/ERAP となり、その後の 1971 年に行われたアルジェリアによるフランス利権の国有化と 1973 年の第一次石油危機に対応するため、ELF/ERAP と SNPA の資産を統合して、エラップが 67 %、民間資本が 33 %所有する SNEA( Societe Nationale ELF Aquitaine〈ソシエテ・ナショナル・エルフ・アキテヌ〉、通称 ELF)が設立された。
フランス政府による ELF の株式所有は 1996 年に削減されたが、最終的には、政府が所有していた ELF の黄金株(Golden Share)が、TOTAL SA 誕生後の 2002 年に廃止されるまで続いた。
2004 年末時点で、 TOTAL SA は世界 130 カ国で操業し、油ガス埋蔵量で 111 億 BOE を有する世界 5 位の民間石油企業である。
(ICEP、2006 年 3 月)