ページ番号1002031 更新日 平成30年2月16日

VLCCvlcc
英語表記
very large crude carrier, very large crude oil carrier
分野
その他

一般に 200 千~ 300 千重量トン(DWT)の原油タンカーのことをいう。
エネルギー大量消費時代の現在、世界各地に偏在する原油を消費国へ長距離輸送しなければならないが、船舶を大型化することにより、その輸送コストを下げる目的で造られたのが VLCC である。VLCC は 1965 年(昭和 40 年)ころより世界経済の急成長に伴って出現し、最盛期には約 650 隻、重量トンで約 165 百万キロ・トンに達したが、オイル・ショック後の石油需要の減退とともにスクラップ化が進み、1984 年(昭和 59 年)には約 410 隻、重量トンで約 106 百万キロ・トンに減少している。しかし船腹需要は回復せず、係船、備蓄,減速航行などの対策がとられているものの、依然として船腹過剰の状態にある。構造的には、ポンプ、配管、貨物区画とも単純で、特徴はない。一時期、更に輸送コスト低減を図るために、鉱石・原油兼用船も建造されたが、荷動き、船価面から敬遠されて、現在は純粋の原油輸送が主である。