JOGMEC Techno Forum 2015 開催報告
レポートID | 1006582 |
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作成日 | 2016-03-22 01:00:00 +0900 |
更新日 | 2018-02-16 10:50:18 +0900 |
公開フラグ | 1 |
媒体 | 石油・天然ガスレビュー 2 |
分野 | エネルギー一般技術 |
著者 | |
著者直接入力 | テクノフォーラム2015 推進チーム |
年度 | 2016 |
Vol | 50 |
No | 2 |
ページ数 | |
抽出データ | 技術ソリューション事業グループテクノフォーラム2015 推進チームJOGMECJOGMEC Techno Forum 2015開催報告代表としてフランスのTotal S.A.をお招きし講演頂いた。また、日本企業からも技術戦略等の発信を行い、29日(水)の午後には、他分野技術の資源開発現場への適用可能性を模索するセッションとして日本のロボット技術についても発信を行った。 今回も多方面から多大な関心を寄せて頂き、資源開発企業のみならず、エンジニアリング企業や、化学・素材メーカー、IT・エレクトロニクス企業、重工・造船、大学・研究機関、商社、報道関係、官庁並びに各国大使館等、他業種・他分野の多くの方々にご来場頂いた。 また、前回初の試みとして実施した企業展示が大変好評であったため、今回は規模を拡大して開催し、23ブース31団体の皆様に出展頂いた。各展示ブースの前では活発な議論を交わす様子が随所で見られ、初日28日(水)の昼の休憩時に実施された招聘者とJOGMEC幹部の見学ツアーでは、企業担当者の説明を真剣に聞き入ったり、展示された大型ドローンの実機の前で目を見張る海外講演者らの姿が印象的であった。同時に、JOGMECの活動紹介と資源開発技術の概要ポスター展(JOGMEC展示)も開催し、資源開発業界はもちろんのこと、他業種・他分野の来場者の方々にも業務内容や技術について紹介し、意見交換を行った。 本稿では、講演の内容や企業展示、JOGMEC展示など、JOGMEC Techno Forum 2015 の開催内容全般について日本企業関与油ガス田の権益交渉?自主開発比率向上?国営石油会社等との関係強化即戦力技術実証準備(国内実証等)海外現場実証・個別技術・パッケージ化技術開発マッチング産油国の技術課題国内技術①ニーズシーズ収集/分析:課題と技術の分析④テクノフォーラム:資源国ニーズ・企業シーズ紹介による情報交換・マッチング①:(1)ニーズ:技術ミッション(資源国訪問)(2)シーズ:企業ヒアリング/公募調査②:(3)Phase2/3案件組成の事前調査④:(1)資源国招聘②技術開発Phase1(1)Phase2/3案件組成の事前調査(2)実証/共同研究契約締結Phase2Phase3企画ニーズシーズ(フォローアップ)ニーズ(フォローアップ)技術③技術ソリューション研修(人材育成):③:(1)資源国招聘、(2)フォローアップJOGMEC技術開発等の紹介/成果普及、ニーズ・シーズ収集、技術と日本に対する親密度向上出所:JOGMEC図1 ニーズ・シーズ収集から資源国との関係強化まではじめに JOGMECは、2015年10月28日(水)~29日(木)の2日間の日程で「JOGMEC Techno Forum 2015」をパレスホテル東京で主催開催した。本フォーラムは、今年で3回目の開催となる日本で唯一の石油天然ガス・資源開発に関する国際イベントであり、日本企業が有する先端技術を幅広く産油・産ガス国等に紹介すること、および資源開発分野を専門としていない他業種・他分野企業等の方々との「出会いの場」を広く提供することを目的としている。本フォーラムを通じて、産油・産ガス国等における技術課題の解決に向けた技術開発プロジェクト組成のきっかけをつくり、併せて他業種・他分野の日本企業が資源開発分野に新規参入するための後押しをするという狙いがある。 3回目の開催となった今回は、著書『石油の世紀』でピュリツァー賞を受賞し、近著『探究』などでも知られる著名なエネルギーコンサルタントである Dr. Daniel Yergin を招聘し、28日(水)の午後に講演頂いたほか、その後のパネルディスカッションのモデレータも務めて頂いた。また、産油国であるオマーンの石油・ガス大臣をはじめ、アブダビ国営石油会社(ADNOC)、マレーシア国営石油会社(Petronas)、カナダ・ブリティッシュコロンビア州石油ガス委員会およびオイルサンド技術協会からも講演者を招聘するとともに、IOC(International Oil Company)61石油・天然ガスレビュー エッセー垂キるとともに、ご来場の皆様よりアンケートでお寄せ頂いた声を簡単に紹介し、今後の資源開発業界の活況に向けた取り組みの一助としたい。JOGMEC Techno Forum 2015開催概要(1)プログラム講演詳細 1日目(10月28日)は、JOGMEC理事長河野博文の挨拶により開会した。1日目の講演は、「国際油価低迷時代を乗り切るために」をテーマに、資源開発分野を牽引している国内外の石油・ガス開発企業や産油・産ガス国等の幹部の方々より、石油天然ガス開発の潮流や各国企業の戦略、今後の情勢に関する見通しを中心に大所高所からの講演を頂いた。また午後からは、日本を代表する団体・企業の方々およびIHS社 Vice ChairmanのDr. Daniel Yergin より油価低迷の厳しい現状下における事業戦略について講演頂くとともに、同氏をモデレータに据え、パネリストとして迎えた日本企業および政府有識者の方々より、停滞する油価市場で求められる技術と事業戦略等、さまざまな立場や視点からのご意見を頂いた。 2日目(10月29日)の講演は、「環境と効率向上」をテーマに、より具体的な技術面にフォーカスし、産油・産ガス国等の講演者より操業・開発現場における課題について述べて頂く一方で、国土交通省・日本企業からの講演者には世界に誇る日本のシーズ技術の現状と今後の取り組みについて講演頂いた。さらに、今後資源開発分野でも活躍が期待されるロボット技術について、日本の産学官よりそれぞれにおける現状と将来的な展望について講演頂いたほか、Total社からは、ロボット技術による操業現場の無人化や少人数化の実現可能性等について講演頂いた。以下に、各講演者の講演概要を紹介する。なお、講演タイトルについては章末の表を、講演資料等の詳細については、JOGMEC Techno Forum 2015 の公式ホームページをご覧頂きたい。<1日目:基調講演>・オマーン国 石油・ガス大臣:H.E.Dr.MohammedbinHamadAlRumhy出所:JOGMEC写1 講演会場 オマーンでは、現在多くのEOR(Enhanced Oil Recovery)技術や人工採油法を導入し、増産を図っているほか、ソーラーなどを用いた新しい技術を積極的に導入しようとしている。ただ現在の油価では、複雑な地質条件をもつオマーン国内の油ガス市場の維持向上や収支の安定も非常に難しくなっている。 現在、市場で大きなシェアを獲得しているのは、より商品価値の高い油・ガスを生産しているところではなく、より安い価格で市場に提供できるところで、その点に懸念がある。生産コストの低い一部の国がマーケットシェアを争っている現在の状況が、倫理的に正しいのかを問いたい。私の観点からは、石油天然ガス市場でシェアを争うのは根本的に間違っている。日本をはじめとする一部の消費者にとっては好条件かもしれないが、低コストの生産者がシェアを独占し、高コストの生産者を押しのけることは間違っていると考える。 世界経済はさまざまな要因で苦しんでいるが、その一つは油価の下落にある。油価が下落すれば、世界の経済も停滞する。需要量以上に原油を供給することは非常に危険であり、限りある資源を活用するためには責任ある開発が必要となる。 油価下落は産業を停滞させるだけでなく、投資をも後退させ将来の石油天然ガスの供給への影響も出かねない。エネルギーを生産し輸出するのは、エネルギーに恵まれた者の責任である。この責任は自国民だけでなく、世界に対してある。エネルギーにアクセスできることは人間一人ひとりの権利であり、真剣に取り組むべき課題である。・アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ国営石油会社(ADNOC),DeputyDirector,Exploration&ProductionDirectorate:Mr.622016.3 Vol.50 No.2エッセーasserSaeedAlMazrouei ADNOCは、世界の石油供給の7%、ガス供給の3.2%を生産しているアブダビ首長国連邦の国営石油会社であり、上流から下流まで一貫したバリューチェーンを構築している。現在多くの巨大プロジェクトが進行中であり、そのなかの一つが中東地域でも高濃度酸性ガスを有しているShahガス田の開発である。 また、グループ全体で5万人もの従業員が働き、特に人材育成には力を注いでいる。石油エンジニアを輩出するPetroleum Instituteをはじめとしたこれらの人材育成は、日量350万バレルの目標を達成するために重要である。ADONCではR&Dにも力を入れており、例えばJOGMECとは2009年より下部ザクム油田でのCO2-EOR技術の研究を行っている。R&Dを行うにあたっては、世界で最もHSE(Health, Safety & Environment)を考慮して革新をもたらすことを目標にしている。 ADNOCは日本をはじめとした世界中のパートナーとの強固な関係を持続し、生産を向上させるための最先端の技術にも注目している。これからもUAE発展のため、野心的にクリーンかつ安全な開発生産技術を研究開発し、操業現場で活用したい。・Total社,SeniorManager,TechnologicalInnovation,Research&Development,Exploration&Production:Dr.YvesGuenard Totalでの技術開発には長い歴史がある。 一言に技術革新といっても、単に新技術の開発にとどまらず、ロボティクス技術の移転に見られるように他の業界で使われている技術の適用も含む、資源開発分野への初適用ということが革新の意味である。現下の情勢において、技術革新の醸成はこれまでになく重要となっている。 EOR技術が時間とエネルギーの効率化を可能としたかつての例をとって出所:JOGMEC出所:JOGMEC写2JOGMEC理事長河野博文によるフォーラム開会の挨拶写3オマーン国、H.E. Mohammed bin Hamad Al Rumhy氏出所:JOGMEC出所:JOGMEC写4アブダビ国営石油会社(ADNOC)、Yasser Saeed Al Mazrouei氏写5Total 社、Yves Guenard氏63石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告焉A技術革新はビジネスに新たな価値を生み出し、HSEを向上させ、コストを削減できることが分かる。Totalでは、ロボティクス技術を用いてこれを実現しようとしている。しかし、ビジネスに革新をもたらすことは非常に大きなチャレンジとなる。また、大きなリスクを取ることにもなるので、そのため組織体制も整え、さらに技術を売り込めるマーケティング能力を重要視しながら、最先端技術の導入を推進している。<特別講演>・公益財団法人笹川平和財団理事長:田中伸男氏 油価の下落は、世界経済にとってよい面もあるかもしれないが、世界情勢が不安定である上に、温暖化対策の枠組みについて話し合うCOP21(気候変動枠組み条約 第21回締約国会議〈2015年11月30日~12月11日:パリ〉)での決定事項の内容によっては、エネルギーの供給、消費に非常に大きな制約を与える可能性がある。 IEAのWorld Energy Outlook 2014 に示された将来のエネルギー需要によると、OECD、先進国のエネルギー需要は今後頭打ちになる。中国もこれまで大きく伸びてきたが、経済成長が鈍化するにつれて、エネルギー消費も当然鈍化してくる。しかし、それ以外の世界、中東やインド、東南アジアでのエネルギー需要が大きく伸びると予測される。2040年時点でもエネルギー供給の4分の3は化石燃料によると予想され、エネルギーの獲得競争が安全保障上大きな課題になる。特に油価が今のように下がると、長期的には投資不足によって供給不足が起こる可能性が十分あり得る。 またIEAの技術予想は、二酸化炭素(CO2)の排出を抑えて大気温の上昇を2度以内に抑えるというシナリオを実現するためには、技術開発と大変な努力が必要であると示している。エネルギー政策の転換点にある今、他国との電力融通が難しい日本では、自給率向上のため原子力発電の復権があるとしても、日本のエネルギーミックスにおいては大規模な再生エネルギーの創生が必要になってくる。 二酸化炭素を減らすため、エネルギー安全保障のためにも、IEAは原子力が非常に重要だと言っている。また、使用済み燃料、原子力廃棄物をどう処理するのかなどについても話し合わなければならない。とはいえ、原子力だけでなく、メタンハイドレートなど、エネルギー自給率を高める政策が必要である。・JX日鉱日石開発株式会社 常務執行役員技術部長:上田善紹氏 現在JX石油開発(株)は、JOGMECとともにCO2-EORの技術開発を行っている。2010年前後からベトナムでのCO2-EORプロジェクトやHydrocarbon Gas EORのプロジェクト、そして昨年からアメリカのCO2-EORプロジェクトにも参加している。 ベトナム・ランドン油田では、さらにケミカルEORを対象に、2007年よりPetrovietnam、JOGMEC、JVPC(日本ベトナム石油)の3社で共同スタディを行っている。3倍以上の原油回収量が期待できるが、CAPEX(Capital Expenditure:設備投資関連の資本的支出)が非常に大きくなってしまうことがネックである。低油価下でもプロジェクトが推進できるように、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯留)コスト、回収装置コストを低減し、また設備の配置や流体の掃攻効率についてもさらなる検討を重ねている。・千代田化工建設株式会社 代表取締役副社長執行役員:中垣啓一氏 LNGガス分野は千代田化工建設(以下、千代化)のコア事業であり、千代化は全世界のLNGプロジェクトの出所:JOGMEC出所:JOGMEC写6公益財団法人笹川平和財団、田中 伸男氏写7JX日鉱日石開発株式会社、上田 善紹氏642016.3 Vol.50 No.2エッセーJ発。技術を実証するデモプラントを建設し、将来の本格的な水素社会の到来に向け、これら技術開発や実証実験を行うことにより、水素バリューチェーンに貢献していく。演、各パネリストより講演頂いた後、事前に来場者より受けた質問を含めたディスカッションパートに移った。モデレータ、パネリストの各講演内容および質疑応答について、以下に紹介する。・IHS社ViceChairman:Dr.DanielYergin 技術は、低迷している油価と開発コストのギャップを埋める重要な役割を果たすため、本フォーラムの意義は大きい。今回の油価下落の原因の一つとして、米国のシェール革命が挙げられ物。一方、るが、これは技術革新の賜探鉱開発には巨額な投資が必要となるので、新たな技術の導入によって開発たまもの40%強に携わっている。現在、オフショア・アップストリーム分野への進出、および水素ビジネスを含む新規分野の取り組みを新たな柱として据えている。 海洋技術については日本企業の存在感が極めて小さいというのが実情である。日本政府が策定した海洋基本計画(内閣府総合海洋政策本部がおおむね5年ごとに策定する政府計画)のなかでも日本企業の海洋プラント事業参入を促している。 千代化は2013年にイギリスのコンサルティング会社であるExodus Groupと資本提携し、その後イタリアのSaipem社、シンガポールのEzra社と、オフショア・海洋のEPCI(Engineering, Procurement, Construction and Installation:設計・資材調達・建造・据え付けの請負工事)を行う合弁会社のEMAS CHIYODA Subsea設立の基本合意に至った。同社の経験を千代化のプロジェクト推進能力に加味するこけた総合エとにより、海洋開発にも長ンジニアリング企業を目指す。 エネルギーセキュリティ、環境、経済性、安全の面で重要な役割を果たす可能性を秘めている水素エネルギーに関しては、千代化は常温・常圧で水素を液体の状態にして、大量に輸送・貯蔵を可能にする“SPERA水素”技術をた<パネル・ディスカッション:モデレータ・パネリスト講演> 1日目最後のセッションとして、「停滞する油価市場で求められる技術および事業戦略」をテーマに、パネル・ディスカッションを設けた。 モデレータにはIHS社のDr. Daniel Yerginを、パネリストには経済産業省資源エネルギー庁より藤井資源・燃料部長、国際石油開発帝石(株)より佐野取締役副社長、日揮(株)より川名代表取締役社長と、各界を代表する有識者の方々に登壇頂くと と も に、JOGMEC理事長の河野も参加した。本セッションは、モデレータのDr. Daniel Yergin による特別講出所:JOGMEC写8千代田化工建設株式会社、中垣 啓一氏出所:JOGMEC出所:JOGMEC写9 IHS社、Daniel Yergin氏写10経済産業省資源エネルギー庁、藤井 敏彦氏65石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告竦カ産の効率化が求められている側面もある。 油価の見通しとしては、しばらく供給過剰が続いた後やがて解消し、2017~2018年頃に高水準になると考える。ペルシャ湾岸地域の産油国は、1バレル70~80ドルを見据えている。IHS社ではさまざまな要素を考慮したいくつかのシナリオを考えているが、各企業も同様にシナリオに対して今後の計画を当てはめて想像してみることが重要。往々にして、予想外の事態が起こり得るものである。なお、エネルギー問題解決の根本的なブレイクスルー(breakthrough:打開策)は今後必ず生じるが、現時点では見通すことはできず、しばらく化石燃料の時代が続くと思われる。 油価の大きな変動を経験している民間企業は、タイムリーかつ速やかな意思決定を重視しているため、情勢の変化を適切に捉え柔軟な対応を取ることのできる産油国へ投資を増やすに違いない。これからの上流投資には、新技術の導入により初期コストを減らす取り組みが重要である。注力すべきことは、IOCやNOC(National Oil Company)が既に成果を上げている規格の標準化と、低油価の時代において必要とされる技術の優先順位を明らかにすることである。・経済産業省資源エネルギー庁 資源・燃料部部長:藤井敏彦氏 政府は2030年度の電源構成を、原子力20~22%、再生可能エネルギーの割合を22~24%にする目標を掲げている。これを可能にする技術には、低油価によって推進されるものと、低油価のために開発が停滞するものとに分けられるが、政府としては後者を支援すべきだ。 省エネ技術をはじめ、CCSやCO2 -EORなどの技術を国内外のパートナーと共同で技術開発を行っている。・国際石油開発帝石株式会社(INPEX) 取締役副社長執行役員技術本部長:佐野正治氏 これまで、石油開発業界は油価が下落するたびに短期的な目線に立って計画の変更や人員整理を行ってきた。ただ、そのような短期的な目線ではなく、もっと長期的な視野に立ってあらゆる環境の変化にも耐え得る忍耐強い組織になる必要がある。 INPEXでは国内の油田開発についてTPM(Total Productive Maintenance)を導入した。危険が発生する前に検知し、対応することで生産の効率を最大75%向上させ、生産単価も下げることができた。忍耐強く、効率的で安全かつ持続可能な体制を整えるには技術戦略を導入する“INPEX way”が必要である。これは、過去から学び、あらゆる環境の変化にも耐え得るための最も効率的な方法と考える。・日揮株式会社代表取締役社長:川名浩一氏 今後必要なのは、コンベンショナル、コストカット、コンサバティブの“3C”への回帰ではなく、新たな価値の創造につながる革新である。ビッグデータやIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を利用しながら、より効率的な形でのマネジメントや人材育成も重要。地球環境、生物多様性や新興国の経済成長、世界の都市化を見据えたエンジニアリングによる対応が求められる。<パネルディスカッション:質疑応答>■ 政府の見解として、現在の油価低迷は日本にとって利益があるか。さらに民間企業の対応はいかに? 新しい権益を獲得するいいチャンスであるが、企業は財政的に苦しい時期なので、そのギャップを政府が埋めるべき。(藤井氏)出所:JOGMEC出所:JOGMEC写11国際石油開発帝石株式会社、佐野 正治氏写12日揮株式会社、川名 浩一氏662016.3 Vol.50 No.2エッセー@ 価格が下がると、産油国が提示する参入の条件が有利に変更されてくる傾向が徐々に見える。その際は、政府および政府機関としては、できるだけ経済的な側面からサポートして、この機会を長期的な視点から生かしていきたい。(河野) 新しい技術開発も必要だが、一方で既にあたり前に使われている技術やシステムのコストを下げることも長い目で見ると非常に重要。(佐野氏) 多様化するLNGのspecificationに対応したい。また逆にLNGのマーケットをどう考えているか、Dr. Yergin にお聞きしたい。(川名氏)■ LNGマーケットの展望は? IHSは4~5年は過剰供給が続くと指摘している。また、このままのペースだとアメリカがLNGの最大の供給者となる公算が非常に大きい。(Dr. Yergin) 長期契約で輸入することも必要であるが、その量が過剰供給になった場合のリスクも考えなければならない。アメリカの動向については注意深く見守っていくつもりである。(藤井氏) IoT、あるいはビッグデータなど を利用して、輸送パフォーマンスの理解促進、コスト削減に新しいサービスを、例えば石油会社とサービス会社が共同でつくっていくよいタイミング。(佐野氏)■ イランに対する制裁解除は日本にとってどのような影響があると考えられるか。 イランは、資金、テクノロジーなどを本当に必要としている。大きなビジネス機会であるがため、アメリカとの良好な関係が2016年春に向かってうまく醸成されるかどうかを注視。(川名氏) 財政状況、人材などを総合して考えていく。(佐野氏) 油田参入に関して、再びイランと上流の事業についても協力できる可能性を探っていくのがわれわれの役割。(河野) 制裁解除がされた場合に、イランのマーケットに参入しようと考えている企業に対してできる限りの支援を行う予定でいる。(藤井氏)<2日目:ニーズ・シーズ講演>・JOGMEC 理事石油開発技術本部長:市川真 1日目の講演を通して、多くの石油会社では投資額の削減や新規事業計画の見直しも行われているが、そのような厳しい状況のなかにおいてもやはり技術は重要だということを参加者は再認識されたと思う。技術の進歩に向かってあくなき挑戦をしていくこと自体が石油天然ガス権益へのアプローチを図る上で必要不可欠である。 権益確保の参入機会を得るために要求される資源開発分野の革新的な技術は今後より重要視されていく。JOGMECは日本が誇るさまざまな産業の最先端技術を結集し、産油国への技術開発支援を行うことを目的として、技術ソリューション事業を一昨年に立ち上げた。今後も支援を継続していく。・JOGMEC 技術ソリューション事業グループグループリーダー:吉澤実 技術ソリューション事業の一つである研修事業では、産油国の技術者が課題を持ち寄り、それに対してディスカッションやワークショップを通じて解決策を検討してソリューションを提示する。 JOGMECは今後とも石油業界の発展に資する技術開発を環境に配慮しながら継続して行っていきたい。また、NOC、IOCが直面している技術課題を、日本の技術を使って解決する動き出所:JOGMEC写13パネルディスカッション 「停滞する油価市場で求められる技術および事業戦略」67石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告チ速させていきたい。技術開発、人材開発なども、今後ともNOC、IOCとの協力的なパートナーシップを強化しつつ推進していきたい。・Petronas社,GeneralManager,Development?Sarawak,PRD,MalaysiaPetroleumManagement(MPM):Mr.HandanRamli Petronasは1974年に創立されたマレーシアの国営石油会社で、現在は60カ国で事業を行っている。主な事業内容は天然ガスの生産。生産したガスをLNGとして処理しており、29 MTPA(million tons per annum:年間100万トン)の処理量を誇る世界最大のLNGプラントも保有している。また現在は世界初のFLNG (Floating LNG)の建設も行っており、2016年初頭に完成予定である。今後も生産量を維持するためには、豊富な未開発のCO2ガス田に着手せざるを得ず、CO2を除去する技術の導入が不可欠。 Sarawakガス田では、生産されるガスの90%以上がCO2を10%以上含んでおり、LNGとして出荷するためにはCO2除去が必要。そのため最新の技術が必要とされている。これまでPetronasでは膜技術によりCO2濃度を低減させてきた。さらなる技術開発の結果、膜を改良することに成功し、オフショアのプラントにも少ない占有面積で導入することが可能になった。一方でH2S(硫化水素)の含有濃度が高いガス田もあるので、今後これらのガス田を開発するため中長期的な視野に立って技術を探している。・日揮株式会社 第1事業本部LNGプロジェクト部技術理事LNGプロジェクト部部長:石崎裕幸氏 日揮では1960年からLNG事業に携わってきた。昨年3月より、Petronas向けのFLNGプロジェクトに取り組んでいる。FLNGは高額であるが、陸上にプラントを建設する場合に生じる地域住民との交渉が不要といったメリットもある。安全性要求は厳しいが、考出所:JOGMEC出所:JOGMEC写14Petronas社、Handan Ramli氏写15日揮株式会社、石崎 裕幸氏出所:JOGMEC出所:JOGMEC写16国土交通省海事局、前田 崇徳氏写17Canada’s Oil Sands Innovation Alliance (COSIA)、John Brogly氏682016.3 Vol.50 No.2エッセーヲ得る全ての事態を想定したシミュレーションを実施し、要求に応えてきた。プロジェクトを通して日揮はFLNGに係る経験を得たので、今後はこの経験を基にさらなる難しいFPSO(Floating Production, Storage and Offloading System)、FLNGを進める意向である。 今後はFLNGと周辺の設備をまとめてパッケージとして建造する必要があり、また深海開発についても考慮しながら進めていかなければならないと考えている。・国土交通省海事局 海洋・環境政策課海洋開発戦略室課長補佐:前田崇徳氏 海洋資源開発分野や海洋新産業には日本政府全体として取り組んでおり、そのうち国交省は、海事関係企業が海洋資源開発市場に参入することを支援する。内容としては、人材育成、国立の研究開発法人を通した研究や、調査事業による情報提供などの支援を行っている。 海事局では、各事業の市場規模やシェア、世界の主要プレーヤーを分析した技術マップを作成した。その結果、ライザーやロープなどには潜在的競争力があることが分かり、それらを今後いかに掘り起こすかが課題として見えた。 実際に海洋支援開発分野に参入しようという企業に対しては、技術開発支援や他国とのトップセールス的なサポートを行う予定である。民間企業にはぜひ海洋開発に積極的に参入してほしい。・Canada’sOilSandsInnovationAlliance(COSIA),Director,Water:Mr.JohnBrogly COSIAは2012年に発足したカナダでオイルサンド事業を行う13企業で構成される団体で、環境技術の性能向上を目指した技術革新・コラボレーションを推進している。カナダは世界第3位の埋蔵量を有し、その多くはオイルサンドによるものだが、資源開発に伴う環境への影響が取りざたされるようになった。そのため、オイルサンド企業のトップは、環境技術で競合することは業界全体にとって喜ばしい結果を生まないという結論に至り、その結果としてCOSIAが結成された。 現在、水処理・温室効果ガス・廃棄物処理・土地利用の4分野で技術開発を行っており、特に水処理分野への関心が高い。COSIAの特徴として、上記の4分野について開発された技術を参加企業全員で共有できることが挙げられる。つまり、他社が開発した技術を自社で使うことができるということである。これまでの研究開発の結果、COSIA発足時に設定した各分野における目標数値は、現在はおおむね達成されている。 オイルサンド業界ではこれまで環境対策として多くの改善策を講じてきたが、まだなすべきことは残っている。このような改善を促すのは革新的技術であるのはもちろんだが、それ以上にコラボレーションが重要となる。このため、COSIAは世界中から革新的なソリューションを探し求めている。・BCOil&GasCommission,ChiefExecutiveOfficerandCommissioner:Mr.PaulJeakins British Columbia 州(BC州)は、技術革新によりこれまでとは全く異なる進化を遂げた。10年前は天然ガスを輸入する立場にあったが、現在は輸出する立場にある。このような技術の変化に対して、規制委員会としても柔軟に対応する必要がある。BC州では、現在と将来の展望に基づき新しい法規制を制定し、これを継続的に見直し改訂している。 BC州には未開発の非在来型ガスが賦存するため、LNGのポテンシャルる時のために、BCは非常に高い。来きた出所:JOGMEC出所:JOGMEC写18カナダBC州石油ガス委員会、Paul Jeakins氏写19カナダBC州石油ガス委員会、Ken Paulson氏69石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告Bでもその準備を進めている。今後数年のうちに推進される技術革新分野は水質・大気に関するものと考えており、これらプロジェクトは大学とともに取り組んでいる。今後も政府機関として、BC州住民の生活や環境向上のための技術を確実に導入するための支援を行っていく。天然ガス開発に必要なのはBC州の産官学の協力である。技術ソリューションは産業のニーズばかりでなく、社会や環境のニーズについても言及する必要がある。と行った共同スタディの結果から、今後BC州がガスの生産量を3倍に増やす場合にどのような開発が必要になるかが明らかになった。BC州が他の地域と特徴的に違う点は、生産水を自然環境に戻すことができず、リサイクルするかまたは全て地下圧入して廃棄することになっていることである。そのため、増産に対応できるよう、Oil & Gas Commissionは大学等と連携し、将来的に生産した水を処分できる地層の特定を行っている。・BCOil&GasCommission,ChiefOperatingOfficer:Mr.KenPaulson・日本電気株式会社(NEC) 執行役員交通・都市基盤事業部長:受川裕氏 シェールガスをはじめとする非在来型資源を地下から取り出すときに用いる水圧破砕法では、大量の水を使用する。BC州では、資源開発を行う際の水の使用量を制限し、真水の使用量を削減するための方策を常に検討している。随伴水や地層水、水圧破砕に用いた水をリサイクルすることで新たな真水の使用を制限している。また、各事業者がフィールドでどれだけの水を使用しているかをモニタリングできるウェブサイトも開設した。 一方、Oil & Gas CommissionがMinistry of Natural Gas Development出所:JOGMEC写20日本電気株式会社、受川 裕氏フォームに設置したセンサー間において、正常時の応答モデルを作成し、求めた予測値と現状値を比較することで異常の発生を早期検知することが可能となる。また、複数のリグ間でデータを共有することで、他のリグにおける不具合の早期検知も可能となる。このように、ITを駆使し設備の異常を早期に検知することにより、掘削や生産停止による損失を防ぐことができる。<2日目:ニーズ・シーズ講演…ロボティクス講演>・国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) ロボット・機械システム部主査:柿元祐子氏 ロボット市場は2035年には9兆7,000億円になり、その半分がサービス分野であると予想される。日本では産業ロボットから始まりヒューマノイドロボットが盛んに研究されてきた。現在は、そこから発展しサービスロボットやフィールドロボットなど、多くの製品に転用されつつある。 現在世界では、ドイツの「インダストリー4.0」(Industrie4.0:ドイツ政府が推進する製造業の高度化を目指す戦略的プロジェクト)とアメリカの「インダストリアルインターネット」(Industrial Internet:エネルギーなど産業の5分野を対象としてコンピュータと現実世界をネット上につなぎ産業革命を起こそうとする動き。企業連合が中心となって推進)などの大きな潮流がある。日本でも、政府主導のもとロボット新戦略がとりまとめられた。NEDOでは、ロボット新戦略の一環で、特にものづくり、サービス事業分野と、インフラ災害対応分野に注力している。 NEDOが進める「次世代ロボット中核技術開発プロジェクト」では、次世代人工知能技術分野、AI(Artificial Intelligence:人工知能)の高度化を図る技術など、大きなインパクトを与え70 NECでは電力や交通関係、金融や通信キャリア企業向けのソリューションを展開している。技術的には、単にITやネットワーク単体ではなく、ITとネットワークとセンサーの三つの技術を融合している。 現在全てのものがネットワークでつながって、知識や情報の集約のもと新しい価値を生み出していくIoTという大きな流れが生じている。一方、資源開発分野では大水深や極地など厳しい環境での活動が増えており、コスト競争が激しいなかでより一層の安全性、高可動性、低コストが要求されている。 NECが開発したSIAT(Sysem Invariant Analyss Technology)技術を活用し、複数のプラントを一元管理することで石油・ガスのプラントの安全性、高可動性、低コストに貢献できる。例えばリグやプラットti2016.3 Vol.50 No.2エッセーセる重要な要素技術を開発して、新たな分野のロボット需要創出につなげる予定。適用される分野としては、意思決定支援、予測、言語理解などがある。また、プラントメンテナンス分野では、点検作業や補修改修工事のロボット化が期待される分野である。出所:JOGMEC写21国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、柿元 祐子氏・信州大学繊維 学部 機械・ロボット学系機能機械学課程准教授:鈴木智氏 東日本大震災をさかのぼること10年前から、日本ではレスキューロボットの研究が盛んに行われていたが、東日本大震災が発生した際、実際に現場で活用できるロボットはまだ少なかった。そのため産業分野で先端ロボットの市場を形成し、そのなかでロボットが活用されるというサイクルを通じて信頼性を獲得することが必要となる。 今後、ドローンの市場が爆発的に伸び、2022年までには約2,000億円規模の市場が形成されるという予測がある。その主な活躍分野は構造物の老朽化等の点検業務である。また、無人航空機が活用される現場として、農業分野も考えられる。そういった観点から石油出所:JOGMEC出所:JOGMEC写22信州大学、鈴木 智氏写23三菱重工業株式会社、大西 献氏出所:JOGMEC出所:JOGMEC写24三井造船株式会社、永橋 賢司氏写25Total社、Kris Kydd氏71石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告\JOGMEC Techno Forum 2015 プログラム10月28日(水)10:00~10:1010:10~11:2511:25~13:0013:00~14:3014:30~15:0015:00~15:4015:40~17:00■オープニング ?開会の挨拶 JOGMEC・・・理事長:河野 博文■セッション1:基調講演 ?オイルマーケットシェア-それは公平な議論なのか オマーン国・・・Minister of Oil and Gas:H.E.Dr. Mohammed bin Hamad Al Rumhy ?ADNOCによる持続可能な発展への貢献 アラブ首長国連邦 アブダビ国営石油会社(ADNOC)・・・Deputy Director, Exploration & Production Directorate:Mr.Yasser Saeed Al Mazrouei ?Total E&P部門における技術革新 Total社・・・Senior Manager, Technological Innovation, Research & Development, Exploration & Production:Mr. Yves Guenard昼 食■セッション2:特別講演 ?嵐の中のエネルギー戦略:持続可能な原子力とは 公益財団法人笹川平和財団・・・理事長:田中 伸男氏 ?JX開発のGas EORへの技術的挑戦~低油価環境への対応~ JX日鉱日石開発株式会社・・・常務執行役員 技術部長:上田 善紹氏 ?千代田化工建設の新事業分野への取り組み ・オフショア・アップストリーム事業 ・水素事業 千代田化工建設株式会社・・・代表取締役副社長 執行役員:中垣 啓一氏休 憩■セッション3:Special Speech ?低油価環境下における技術・事業革新の役割 IHS社・・・Vice Chairman:Dr. Daniel Yergin■パネル・ディスカッション ?停滞する油価市場で求められる技術および事業戦略 モデレータ・・・IHS社Vice Chairman:Dr. Daniel Yergin パネリスト・・・経済産業省資源エネルギー庁 資源・燃料部部長:藤井 敏彦氏 JOGMEC理事長:河野 博文 国際石油開発帝石株式会社 取締役副社長 執行役員 技術本部長:佐野 正治氏 日揮株式会社 代表取締役社長:川名 浩一氏17:30~19:00ネットワーキング レセプション10月29日(木)■オープニング ?本講演の趣旨 JOGMEC・・・理事 石油開発技術本部長:市川 真 ?技術ソリューション事業の紹介 JOGMEC・・・技術ソリューション事業グループ グループリーダー:吉澤 実■セッション1:ニーズ・シーズ講演(1) ?マレーシア・サラワク州での高濃度酸性ガス開発の推進について Petronas・・・General Manager, Development ? Sarawak, PRD, Malaysia Petroleum Management (MPM):Mr. Handan Ramli ?FLNGプロジェクトへの取り組み 日揮株式会社・・・第1事業本部LNGプロジェクト部 技術理事 LNGプロジェクト部 部長:石崎 裕幸氏 ?海洋石油ガス開発に関する日本企業のポテンシャル 国土交通省海事局・・・海洋・環境政策課 海洋開発戦略室 課長補佐:前田 崇徳氏昼 食■セッション2:ニーズ・シーズ講演(2) ?カナダ・オイルサンド開発における環境負荷低減の促進 Canada’s Oil Sands Innovation Alliance (COSIA)・・・Director, Water:Mr. John Brogly ?ブリティッシュコロンビア州非在来ガス開発の成功と課題 BC Oil & Gas Commission・・・Chief Executive Officer and Commissioner:Mr. Paul ?ブリティッシュコロンビア州非在来ガス開発における水利用マネジメント BC Oil & Gas Commission・・・Chief Operating Officer:Mr. Ken Paulson ? 石油・ガス生産施設向け IoTソリューション ~プラントモニタリングにおけるビッグデータ分Jeakins析技術の活用~業界への応用を考えると、例えばオフショアへの生活物資等の運搬や、油田における大規模な設備やパイプライン等の点検業務に使えるのではないか。・三菱重工業株式会社エネルギー・環境ドメイン原子力事業部機器設計部装置設計課主席技師:大西献氏 ロボットの開発は1970年に日本で最初の原子力発電所が建設された時から続けられている。 現在、三菱重工業では、通常のプラント運転時にも人が近寄れない部分の補修やメンテナンスを行うことを想定したロボット開発を行っている。石油業界への応用を考えると、例えば海底パイプラインの検査や補修作業がある。また、磁石や真空の力で壁をよじ登るロボットなどは、船舶のような構造物の外壁などの検査や補修作業に利用できると考えられる。また、特に防爆ロボットのもつ技術を組み合わせて、プラットフォームの巡回点検など、災害の時に対応するロボットの開発も可能と考える。・三井造船株式会社 船舶・艦艇事業本部艦船・特機総括部特機・水中機器部昭島分室主管:永橋賢司氏 三井造船では、水中ロボット、特にケーブルを用いない自律型海中ロボット、AUVの開発を行っている。 AUVは電源を供給するケーブルがなく機動性に富むが、活動時間に制限が出る。このため、事前に航行パターンをプログラミングして自律航行する。調査や監視作業に適しており、完全自動で海底敷設パイプの常時監視が可能となる。搭載した高解像度カメラの撮影を画像処理しながら、敷設パイプの不具合を抽出できる。充電が必要となれば、自動お掃除ロボットのように海中ステーションに戻り、充電とデータ伝送を実施する。また、オイル漏れの検知などの機能も想定される。10:00~10:3010:30~11:5011:50~13:0013:00~14:40 日本電気株式会社・・・執行役員 交通・都市基盤事業部長:受川 裕氏14:40~15:10休 憩■セッション3:ロボティクス講演 ?日本でのロボティクス分野開発戦略および開発の現状 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)・・・ロボット・機械システム部 主査:柿元 祐子氏 ?日本の大学におけるロボティクスの動向-ロボット市場の形成に向けて- 信州大学・・・繊維学部 機械・ロボット学系 機能機械学課程 准教授:鈴木 智氏 ? 三菱重工業のロボット技術への取組み状況および当社ロボット技術のE&P分野への適用可能性 三菱重工業株式会社・・・エネルギー・環境ドメイン 原子力事業部 機器設計部 装置設計課15:10~16:50主席技師:大西献氏主管:永橋賢司氏 ?三井造船の水中ロボット 三井造船株式会社・・・船舶・艦艇事業本部 艦船・特機総括部 特機・水中機器部 昭島分室 ?資源開発におけるロボット技術の取組みと戦略 Total社・・・Head of Prospective Lab Robotics, Research & Development, Exploration & Production:Mr. Kris Kydd出所:JOGMEC722016.3 Vol.50 No.2エッセー齦禔Aパイプライン内では、小型のパイプ内点検ロボットによる内部からの検査や肉厚計測など、詳細な調査が可能である。・Total社、HeadofProspectiveLabRobotics,Research&Development,Exploration&Production:Mr.KrisKydd Totalでは2013年にロボティクス研究に対するニーズを特定した。ロボット導入により、作業に従事している人員のリスク軽減を目的としている。また、操業面でコストを削減したり、効率や生産性を上げることが可能になる。現在既にフレア検査に用いられており、将来的には人間が従事できないような環境においてロボットが自律したシステムにのっとって操業している姿も見据えている。 また、Totalでは、大水深での開発におけるロボット適用を考え、特にパイプライン検査や漏れ検知などへの適用を想定している。かつて、北海の生産現場で緊急事態が発生した際、全ての人員を避難させ検査に入るまでに11日間を要した。ロボットを投入することでこの期間を大幅に短縮できると考えている。 Totalでは、このような背景を踏まえ、自律型ロボットの製作を競うコンペの開催に踏み切った。これまでロボットはこのようなステップを踏んで開発されてきた経緯があり、チャレンジをすることでコラボレーションを生んできた。 ロボットは既に医薬業界、製造業で用いられているが、石油産業での実績がない。その大きな理由として、防爆仕様に対応していないことが挙げられる。日本の方々には、このことを真剣に考えてほしい。そうすれば、他国より一歩先に進むことができると考える。石油業界へのロボティクス導入には非常に大きなポテンシャルを感じているが、防爆仕様にすることは初期デザインの時点で考慮に入れるべき要素である。日本では、東日本大震災と福島第1原発での事故以来、放射能に関する事項がロボットデザインの重要なファクターになっていることから、この例を防爆にも適用できないかと考えている。(2)企業展示 昨年のフォーラムで新たに導入した企業展示は、来場者より好評を博し、大変盛況であった。 企業展示の継続と規模の拡大を希望する声も聞かれたため、JOGMEC Techno Forum 2015では規模を拡大し、さらに展示会場を講演会場の隣に配置することにより利便性を向上させた。昨年と比較して、展示ブース数は19から23ブースに、出展企業数は23社から31社に、展示会場もほぼ2倍の広さに拡張し、日本の誇る最新かつバラエティに富んだ技術力を結集した展示会となった。 今回はJOGMEC Techno Forum 2015の公式ホームページ上で出展者を募集し、技術ソリューション事業のプロジェクト実施企業を中心とする、公募に応じた企業の展示エリア16ブース(24社)に加えJOGMECプレゼンツとして、ロボティクス特設コーナーを7ブース(7社)設け、ポスター展示のほかに、模型や実機等、視覚、聴覚に訴えた多様な展示物で、来場者の興味を引き付けた。とりわけ、講演者による見学ツアーも実施した初日の昼休みの時間帯は身動きもできないほどの大盛況となり、なかでも、大型のドローンを目の当たりにしたDr. Daniel Yerginの驚いた表情が印象的であった。 ロボティクスコーナーでは、空・陸・海で活躍するさまざまなロボットを展示。2011年3月に発生した東日本大震災による福島第1原発事故の際にも現場で活躍したロボットや超高感度カ出所:JOGMEC出所:JOGMEC写26企業展示会場写27企業展示会場でのブースの様子73石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告<堰A非接触給電等の要素技術も展示した。出所:JOGMEC写28JOGMEC展示前での意見交換 来場者はもちろんのこと、展示者サイドからも、本展示会場がニーズとシーズの「出会いの場」となっただけでなく、“シーズ×シーズ”のコラボレーションによる、より付加価値の高い技術の発展にもつながり、非常に有意義であったとのコメントが多数寄せられた。その一方で、展示ブースのスペースを広くしてほしいとのリクエストや、講演のオマケ的位置づけではなく展示そのものにも重点を置くべきとのご意見も頂いた。 次回開催時には、これらのコメントを吟味し、さらにグレードアップした展示会にすべく工夫を重ねていきたい。(3)JOGMEC展示 初回開催のJOGMEC Techno Forum 2013より、講演会場横のホワイエで「JOGMEC展示」と銘打ったポスター展を同時開催Resource Exploration Technologies(Sea)Remote SensingOil slick analysis by satellite images shows oil spills from the seabed.Electrical /Electromagnetic SurveyOil / gas reservoirs are surveyed by controlled-source electromagnetic method.Seismic / Acoustic SurveyStructures beneath the seabed are surveyed by bouncing sound waves off the seabed before receiving them with several streamer cables.AUV / ROVSurveyThe states of the sea and seabed are surveyed using underwater robots.Drilling / SamplingRock and ore samples on or under the seabed are collected to confirm the extent of deposits and mineral resources.Oil slickStreamer cableAir gunAcoustic waveTransmitter Receivers (OBEM)Oil / gas reservoirMethane hydrateOnboarddrillingmachinesystemBenthicmulti-coringsystemOffshoredrilling rigAUVROV surveyMineraldepositMineral depositOil / gas reservoir出所:JOGMECJOGMEC Techno Forum 2015図2展示ポスターの一例…海洋資源探査技術している。これは、JOGMECの活動のPR等を目的としており、毎年多くの来場者の関心を集め、初回の一昨年は、石油天然ガス部門の紹介を実施。2回目の昨年は、石油天然ガス部門に加え、金属・石炭・地熱部門がそれぞれ独立したテーマで各部門の事業および技術開発の紹介を行った。そして、3回目となる今回はJOGMEC各部門の技術の種類や特徴を横並びに展示することで、外部からの来場者だけでなくJOGMEC職員にもそれぞれの技術の違いや、転用の可能性について気づきを得るきっかけとなることを目指し、JOGMEC全体の事業概要および「探査技術」「水処理」「操業支援」を大きなテーマとして、ポスターを作成、掲示した。 主に講演時間の休憩中に来場頂いた方々と、資源開発における自社技術の適用についてディスカッションすることができた。JOGMEC Techno Forumは石油天然ガスを対象としたフォーラムではあるものの、それぞれの資源を対象とした技術を横断的に転用することで、資源開発現場における課題解決を目指しており、その一つのきっかけとなれば幸いである。(4)アンケート結果 冒頭で紹介したとおり、本フォーラムは日本で唯一の石油天然ガス・資源開発に関する国際イベントでありながらも、対象を特定分野の関係者にとどめず、業種・分野の垣根を越えた幅広い層の方々に門戸を開いている点が大きな特徴と言える。来場者の方々にとって、この点が本フォーラムの魅力の一つであると捉えて頂けているのではないだろうか。毎回実施している参加者アンケートの集計結742016.3 Vol.50 No.2エッセーハやコメントからは、年々「リピーター」が増えており、その方々のクチコミにより新たなニーズ・シーズの原石となり得る新規参加者が増加していることが見て取れる。そして、そのことが開催目的の一つでもある「出会いの場」の提供に大きく寄与し、講演者や展示出展者にとってもより魅力を感じて頂けるようなフォーラムとして、回を重ねるごとに成長を実感できていることをありがたく思う。 この場をお借りして、本フォーラムの成功を支えてくださっている来場者・講演者・出展者の方々に改めて感謝の意を表するとともに、アンケート等で頂戴したご意見・コメントの一部をご紹介したい。<来場者からの主なご意見・コメント>■講演/パネルディスカッションについて・ Highlights on the links between needs and solutions were clearly explained.・ 石油開発への適用、ないしはそのヒントが示されている講演を評価したいと思う。■企業展示会・ロボット展示会について・ ロボットからケミカルまで、幅広く、興味深かった。・ さまざまな分野の企業が展示しており、当社のneedsに合う技術に出会うことができ、よかった。■JOGMECポスター展示について・ JOGMECの技術・ノウハウ・取り組みなどを紹介する場として活用されており好感がもてた。・ 説明の方が丁寧に話してくれたので、理解しやすかった。・ 低油価環境における技術革新の必要性が時勢にあったテーマで非常に考え深い内容であった。・ パネルディスカッションを含め大変内容の濃いものであった。講演の進行も大変スムーズに行われた。■フォーラム全体について・ 2014年も参加したが、このフォーラムは大変勉強になる。今後も続けてほしい。・ 他業者の技術が融合する機会を与える本フォーラムは貴重であると思その他11%マスコミ(報道・出版)2%資源開発9%サービスカンパニー6%官公庁・団体7%大使館3%研究機関・大学7%商社6%コンサルタント7%宇宙1%水処理・ガス処理2%造船・重工3%電力・ガス4%出所:JOGMECエンジニアリング企業7%新素材メーカー(化学)6%IT、エレクトロニクス5%その他メーカー(製薬、精密機器、産業機器等)14%図3参加者内訳(業種別)75石油・天然ガスレビューう。今後も続けてほしい。<講演者・出展者からの主なご意見・コメント>・ JOGMEC conference in Tokyo: Technology for low cost oil world. Great discussion. Importance underlined by over 1,000 people registered.・ 石油ガス関連とは言いながら、トピックスが多岐にわたっており、こうした国際会議はなかなかないと思う。・ 大変盛大なフォーラムで、業界のトレンドや各国の動向などを把握するよい機会になった。また、関連企業との交流の場ともなり、今後の業務の一助になると考えている。・ 講演において石油業界最新の情報収集などができ、今後の製品開発と新規ビジネス開拓で役に立つと考える。・ 普段の業務ではお会いできない方々や、接点を持つすべもない業界の方々との交流を持つことができ、感謝している。・ これまで直接PRできなかった企業とも接触することができ、自社の技術をさらに多数の分野に紹介する非常に貴重な機会となった。 これらの他にも、改善すべき点や要望、今後のフォーラム開催に向けた各種提案まで、非常に多岐にわたる貴重な意見やコメントを多数頂いており、本フォーラムの運営と成長がこのような声に支えられていることをしみじみと感じている。なかには厳しい意見もあったが、いずれも真摯に受け止め、今後の企画立案に生かしていきたい。次回の開催についての詳細は今後協議・検討を進めていくことになるが、今回もっとも多く頂いた「今後もこのフォーラムを継続してほしい」というご要望こそが、運営担当者の背中を押し、次期開催の原動力となる。JOGMEC Techno Forum 2015 開催報告ィわりに 3回目を迎えたJOGMEC Techno Forum 2015は、Dr. Daniel Yergin をはじめとする講演者陣および企業展示各社の協力のもと、多くの方々に来場頂き、成功裏に終了することができた。特にフォーラム初日のパネルディスカッションでは、モデレータの Dr. Daniel Yerginを中心に中身の濃い議論が展開され、他の講演と併せ、聴講した来場者には満足して頂けたと感じている。 今回のフォーラムでは、テーマとして低油価環境を取り上げた。一昨年来の油価下落を受け、投資の削減を検討・実施している企業も多くなっており、JOGMECとして何らかの情報発信を企図したものであるが、上流事業に携わるものは、短期的な油価の価格変動に影響を受けることは避けがたいとしても、将来的な供給量減少を見越して投資判断は長期を見据えてなされるべきと考えている。また、厳しい状況の打開にはやはり技術がベースにあり、経済性の向上や権益の獲得・維持には絶え間ない技術への挑戦が必要であることを再認識している。今回フォーラムに来場頂いた方々が本フォーラムを通じて現状のビジネス環境の理解と何らかの前向きなヒントを得てくだされば幸いである。 JOGMECは、今後も日本で唯一の石油天然ガス・資源開発分野を対象とする国際フォーラムとしてJOGMEC Techno Forumを推進し、また、技術ソリューション事業を通じて産油国・産ガス国等との関係のさらなる強化を図り、日本企業のビジネスチャンスを拡大すると同時に、資源・エネルギーの安定供給のために貢献していく所存である。今回来場頂いた皆様のみならず、他分野を含む多くの方々に、今後もJOGMEC Techno Forumをご自身のコミュニケーションの場として利用して頂けることを願うとともに、今回のフォーラムに協力頂いた講演者および企業関係者の皆様に厚く御礼申し上げたい。※役職名、肩書は開催当時のもの。【参考】1. 2. 3. 4. JOGMECニュースリリース 2013年8月5日 「技術ソリューション事業 技術開発テーマの決定~平成25年度技術ソリューション事業公募採択のお知らせ~ http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000032.htmlJOGMECニュースリリース 2014年8月29日 「技術ソリューション事業 技術開発テーマの決定~平成26年度技術ソリューション事業公募採択のお知らせ~」 http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000132.htmlJOGMECニュースリリース 2014年10月7日 「技術ソリューション事業 技術開発テーマの決定~平成26~27年度技術ソリューション事業フェーズ2公募採択と事業開始のお知らせ~」 http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_01_000065.htmlJOGMECニュースリリース 2015年6月19日 「技術ソリューション事業 技術開発テーマの決定~平成26~28年度フェーズ2案件公募採択と事業開始のお知らせ~」 http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000218.html5. 石油・天然ガスレビュー 2013.7 Vol. 47 No. 4 p.1~13 「JOGMEC 技術ソリューション事業の紹介 ―わが国の先端・先進技術を取り込んだ産油ガス国等との関係強化―」(末廣能史、増子芳範、水谷健亮) https://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=201307_001a%2epdf&id=49337. 6. 石油・天然ガスレビュー 2014.7 Vol. 48 No. 4 p.37~53 「技術ソリューション事業の今後の展望:カナダ環境技術展示会 GLOBE2014 への出展を通じて」(水谷健亮、加藤是威) https://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=201407_037a%2epdf&id=5315JOGMECニュースリリース 2014年11月7日 平成26年度技術ソリューション研修「Zero Emissionコース」開講報告~3カ国、8名の技術者が参加~ http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000158.htmlJOGMEC NEWS Vol.41 2015年6月号 http://www.jogmec.go.jp/library/recommend_library_10_000079.htmlJOGMECニュースリリース 2015年11月10日 「JOGMEC Techno Forum 2015 開催報告」 http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000067.html8. 9. 10. JOGMEC NEWS Vol.41 2015年12月号 http://www.jogmec.go.jp/content/300271225.pdf11. JOGMEC Techno Forum 2015 公式ホームページ http://techno-forum.jogmec.go.jp/index.html762016.3 Vol.50 No.2エッセーキ筆者紹介三好 啓介(みよし けいすけ)学 歴: 1995年3月、神戸大学大学院 工学研究科 化学工学専攻修了。職 歴: 同年4月、日揮株式会社入社。主にプロセス設計を担当した後、2007年10月、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)入構。東シベリアプロジェクトチームに配属。2011年4月、JX日鉱日石開発(現・JX石油開発)に出向し、マレーシア洋上開発プロジェクトに従事。2014年10月、JOGMEC復帰後、技術ソリューション事業グループに配属(技術部開発技術課併任)。主に重質油改質技術開発等に関わるとともに、JOGMEC Techno Forum 2015運営担当。趣 味: 近所の山をランニング、映画。近 況:運動後に飲むお酒がおいしいです。飲むために走っているようなものかも。都築 真理子(つづき まりこ)学 歴: 1999年3月、国際基督教大学教養学部語学科卒業。職 歴: 金融・メーカー等他社勤務を経て、2014年7月、JOGMEC入構。技術ソリューション事業グループ企画チームに配属。2015年4月、テクノフォーラム2015推進チーム併任。JOGMEC Techno Forum 2015運営事務局担当。趣 味: リラクゼーションサロンに行くこと、クラシックバレエ。近 況: 年々衰えゆく体力にあらがいつつ、家事育児と仕事の両立に悪戦苦闘中。リラクゼーションサロンでのつかの間の癒やしタイムが自分へのご褒美です。西山 和男(にしやま かずお)職 歴: 1971年4月~2009年11月、日本航空(JAL)。羽田・アテネ・伊丹・羽田・クウェート・成田・本社・シドニー・福岡・本社。主に空港勤務。最後はオペレーション・コントロール・センターで1日約800便以上の航空機の運航可否の最終決定者を担当。一番の思い出は大喪の礼・即位の礼の各国VIP特別機の受け入れを担当したこと。 2009年12月~2014年4月、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO ※組織名称は在籍当時)。クリーン・コール部・環境部で契約・検査を担当。 2014年5月、JOGMEC入構。技術ソリューション事業グループ企画チーム。契約・精算担当およびテクノフォーラム2015推進チーム、また、ロボットに関する業務に従事。 趣 味: 鉄道(内外問わず)。大学時代は鉄道研究会に所属し、D51三重連等を追っかけていました。近 況: ロボット関連の展示会や企業面談を通じ、若い人に交じって日々リフレッシュ!?「ホルムズ海峡砂景色」を歌う機会は減ってきました!今井 利矩(いまい としのり)学 歴: 2014年3月、東北大学大学院 理学研究科 地学専攻 修士課程修了。職 歴: 同年4月、JOGMEC入構。総務部戦略企画室に配属。2015年4月、テクノフォーラム2015推進チーム併任。技術ソリューション事業グループとJOGMECテクノフォーラムの企画・運営、ニーズ・シーズ調査、水処理(随伴水・坑廃水)技術調査に従事。趣 味: 吹奏楽、読書、お酒。近 況: どの楽器を購入しようか、いつ甥おいめいと姪をディズニーに招待しようか思案中。河野 裕人(こうの ゆうじん)学 歴: 2015年3月、早稲田大学大学院 先進理工学研究科 応用化学専攻 修士課程修了。職 歴: 同年4月、JOGMEC入構。技術ソリューション事業グループ 技術開発チームに配属。重質油改質・ロボットに関する業務に従事。趣 味: バイオリン演奏(オーケストラ)、読書、旅行。近 況: 既に花粉症に寝つきを妨害され悩んでいる今日この頃。芝 正啓(しば まさよし)1991年生まれ。東京都出身。学 歴: 2014年、慶應義塾大学経済学部卒業。職 歴: 2014年4月、JOGMEC入構。総務部戦略企画室配属。JOGMEC Techno Forum 2014、同2015の企画運営、LNGやレアアースなどエネルギー市場の調査分析、重質油改質業務等を担当。2015年2月、調査部エネルギー資源調査課併任。趣 味: 野球・テニス等スポーツ全般(観戦含む)、旅行(国内・海外問わず)、音楽・映画鑑賞。近 況: 昨年より一人暮らしを始め、1日3食で健康に生きることのありがたさを痛感している。77石油・天然ガスレビューJOGMEC Techno Forum 2015 開催報告 |
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