ページ番号1001459 更新日 平成30年2月16日

排煙脱硫はいえんだつりゅう
英語表記
flue gas desulfurization
分野
その他

石油中に存在する硫黄分による大気汚染を防止するために、石油を脱硫する方法があるが、また一方、硫黄分を含んだ燃料油を燃焼後、その排ガス中の硫黄酸化物(大部分が亜硫酸ガス)を除去する方法がある。これが排煙脱硫である。
排煙中の硫黄酸化物を硫酸、硫安、石膏{せっこう}などで回収する方法である。乾式法と湿式法とがある。乾式法には、酸化マンガン法、接触酸化法などがある。乾式法は排煙温度を低下させることなく、吸収により脱硫を行うことができるため、煙突からの拡散が容易であるが、反応率が湿式に比べ悪く、装置が大型化する。湿式法には、石灰法、アンモニア法、かせいソーダ法、水マグ法などがあり、石こうや硫安で回収したり、無害な硫酸塩などの形で放出させたりする。反応率が高く、装置が小型ですむ反面、排煙温度の低下によるガスの拡散不良の問題がある。これに対しては、再加熱設備をつけて排煙温度を上げる方法がとられる。現在の排煙脱硫の設置状況からみると湿式法を採用しているところが多い。