ページ番号1001460 更新日 平成30年2月16日
廃坑はいこう
- 英語表記
- well abandonment
- 分野
- その他
井戸が衰退して、これ以上商業的に採取できなくなったとき、あるいは何かのトラブルで井戸が破壊され改修できなくなったときに、その井戸を捨てることをいう。
また試掘井の場合はたとえ石油、ガスなどがあっても、その井戸は廃坑されることがある。廃坑するには何段階かの作業があるが、まず初めにケーシング・パイプを井戸からできるだけ回収する。もっとも、この場合ケーシング・パイプの値段と作業料金を比較してからのことである。例えば一日の作業料金が 10 百万円にもなるような掘削装置(drilling rig)では、普通はケーシングの方が安くなるはずである。次に井戸のなかにセメントを 1 カ所、ないしは数カ所に放置する。このセメントの放置は井戸が掘られたために地層同士がお互いに連通できる状態になっているので、ある地層から他の地層に、地層水(多量の塩分を含んでいるものが多い)、ガス・石油などが流れ込んでいくのを遮断する目的で行われる。廃坑作業は極めて重要な作業であるので、多くの国では廃坑するにあたって関係機関などの認可を必要とし、その方法についてもいろいろな基準を定めている。